東郷池から日本海に流れる橋津川沿いにあるキリン公園の道路向かいに見えるのが「北野神社」(東伯郡湯梨浜町南谷414)の社頭。数段上に鳥居(文政八己酉八月吉日 石工惣吉)、左には神社の説明板。

鳥居を潜ると急な石段。15段上ると随身門。その先は再び急な石段が続きます。

24段上ると境内。左に手水鉢、20m先の石段を上ると上の境内。社叢はこぢんまりとしています。

石段下に狛犬と灯籠。出雲式構え型狛犬。阿形は下顎と尾が欠落しています。刻字は「文久二年戌六月」。

8段の石段上に標柱(しめばしら)、両脇に灯籠と狛犬。

こちらも出雲式構え型の狛犬。彫りがくっきりしています。刻字は「皇紀二千六百年」。

拝殿は黒瓦、入母屋造平入、軒向拝の質素な造り。手前左の六角手水鉢の刻字は「元治元年子九月日」。

虹梁上には龍の彫刻。

本殿は流造に長く飛び出した唐破風向拝。

正面唐破風屋根下の様子。多くの彫刻が施されています。

水引虹梁上には龍、その上の破風入りは鷹。どちらも彫りは深く、細部も丁寧です。また上下の虹梁にもくっきりとした波文様が彫られています。下の虹梁中央に蟇股彫刻が取り付けられていますが、本来はこの位置ではなかったのかも。上部は葡萄の葉、中央は欠損。中央には栗鼠があったと想像。

その奥にも同じ様に上下に彫刻があります。下は題材は不明ですが、波間から現れた玉をかかげる女神。上は鳳凰。

向拝左側面。正面の木鼻は獅子、側面は牡丹の籠彫り、奥柱側面は象、奥柱背面は象の刳り抜き。また柱間の繋ぎ虹梁上の蟇股や写真左上の手挟みにも彫刻があります。

繋ぎ虹梁上の蟇股彫刻は、左側面は亀、右側面は兎。

本殿廻縁奥の脇障子にも蟇股がありますが、これも本来はこの位置ではなかったと思います。彫刻部はほとんど欠損。

本殿左側面の様子。斗栱間に大きな彫刻があります。背面、右側面にも同じ様にありました。

本殿左側面、獅子と飛龍。初めてみる構図です。

本殿背面、松に鶴。

本殿右側面、獅子と蛇。この構図も初めて。

彫刻は大きく、くっきりとしてして見応えありました。
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- 2018/01/23(火) 23:57:12|
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