三朝町大瀬地区、山側の道路脇に「大宮神社」の鳥居。右に手水鉢、左に灯籠。鳥居からまっすぐ山裾に向かって参道が伸びています。鳥居の刻字は「明治十一寅十月」。場所は三朝町大瀬370。

右の手水鉢は紅葉樹木型台座に朝顔型手水が乗る特異な形状で珍しい赤い石質です。刻字は「文政五年午九月吉日」、石工銘はなし。同じ意匠の手水鉢が三朝町東小鹿「
小鹿神社」にありますが字体が違うので石工さんは違うと推測。

左の灯籠は自然石に乗せてあります。自然石との合わせ部は隙間無く、見事な仕上げとなっています。刻字は「明治八乙年亥九月八日」、「石工 宇■ 石水幸七」、■は欠損していますが灯籠名人のウノ幸七さんです。

鳥居から12m先から石段。石段左脇に倒壊した二の鳥居、刻字は「明治三十八年九月」、「大字田内村 石工 中原留藏」。

53段で随身門兼参籠所。石段両脇にタブノキとスダジイの大木。

随身門の先に社殿が見えます。

門を潜って3m先に石段。右下に手水鉢、上って両脇に狛犬と灯籠、正面に拝殿。灯籠刻字は「皇紀二千六百年」

盤座下から尾頂まで65cm、出雲式構え型の狛犬。刻字はありませんが古そうです。

7段上って、7m先に変わった形式の拝殿。正面からは屋根の棟が4つに見えます。

社殿全景。斜めからだと拝殿の様子がはっきりします。切妻造妻入ですが、両袖の屋根が一段下に設けられ、正面に入母屋の向拝。この様な形式は初めてです。

本殿は流造。

本殿右に春日造変態、唐破風向拝の境内社。鳥取県中部で時々見かける形式で彫刻が施される事が多いです。

向拝部。

向拝虹梁は龍。

その上の屋根下には力神。

向拝柱の木鼻は正面が牡丹の籠彫、側面が獏。奥柱の木鼻は獅子。写真は向拝右側。

向拝奥虹梁上の蟇股は竹林の虎。

向拝右側面。繋ぎ虹梁上に蟇股彫刻、奥柱上の手挟みは牡丹。

繋ぎ虹梁上の蟇股彫刻。左側面は梅に鶯、右側面は松に鷹。

屋根下の組み物は出組。斗栱間に蟇股彫刻があります。

正面は鶴、背面は鴨。

左側面は亀、右側面は鳳凰。

(
後半に続く)
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- 2023/01/20(金) 23:33:15|
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